着物処分の始め方|無料で回収する方法や高額買取まで徹底解説

タンスに眠る着物をどう処分すればいいのか分からず、そのままにしていませんか?
着物は日本の伝統文化を象徴し、家族の歴史や思い出が詰まった大切な品です。しかし、「捨てるのは惜しい」「少しでも価値を活かしたい」「無料でスッキリ片付けたい」など、選択肢が多くて迷うこともあります。
この記事では、着物を無料で処分する方法や、高額買取につなげるコツなどを具体的にわかりやすく解説します。どの方法がご自身に合うのかを見つけるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
- あなたの大切な着物が、新しい形で未来に繋がる一歩をお手伝いできれば幸いです。
- 目次
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- 着物を売却する方法
1.1 着物買取業者を利用する
1.2 個人で売却する(フリマやオークション)
1.3 リサイクルショップに持ち込む - 着物を無料または安価で処分する方法
2.1 自治体の古着回収を利用する
2.2 知人や親戚に譲る
2.3 NPO団体や大学に寄付する - 着物をリメイク、またはリユース(再利用)する方法
3.1 洋服や小物にリメイクする
3.2 インテリアとして活用
・まとめ
- 着物を売却する方法
着物の処分方法と選び方

着物は、思い出や文化が詰まった特別な存在です。「捨てる」のではなく、その価値を未来へつなぐ方法を選ぶことで、より満足のいく手放し方ができるでしょう。
売却 | |
無料、または安価 | |
リメイクやリユース |
上記の3つの方法でわかりやすくご紹介します。あなたにぴったりの方法を見つける参考にしてください。
1:着物を売却する方法

おすすめ:着物買取業者を利用する
「この着物、買い取ってもらえるかな?」と思ったら、専門業者への依頼がおすすめです。プロの査定士が、振袖や訪問着などの種類はもちろん、ブランドや状態を丁寧に評価してくれます。特に、伝統工芸品や有名ブランドの着物なら、適正な価格が期待できます。大切な着物を次のステージへつなぐ第一歩として、ぜひ一度ご相談ください。
信頼できる業者を選ぶ際のポイント
以下を確認することで、安心して依頼できる業者を見極めましょう。
査定員の知識と経験が豊富
結城紬や大島紬といった伝統工芸品は、その価値を正しく評価するために専門的な知識と経験が欠かせません。たとえば、結城紬なら証紙や「結」マークの詳細、大島紬なら独自の製法や品質基準。これらは専門知識がないと正確な判断が難しいのが特徴です。高価買取の実績が公開されている
ホームページや口コミで、過去の買取実績を具体的に公開していることや、実際の取り引き事例が確認できる業者は信頼性が高いです。ただし、複数のサイトを確認し、過大広告や不自然な口コミに注意しましょう。クーリングオフ対応
万が一、契約に納得いかないことがあっても、訪問買取の契約であればクーリングオフ制度が適用されます。契約書面にクーリングオフの記載があるか必ず確認してください。2:個人で売却する(フリマやオークション)フリマサイトやネットオークションを利用すれば、自分で価格を設定できるのが大きなメリットです。特に、以下のような場合におすすめです。
・ブランド着物や状態の良いものをお持ちの場合
・リメイク目的の購入者を探している場合(汚れや虫食いがあっても意外と需要があります)
ただし、購入者とのやり取りや、クレーム対応、返品リクエストが発生する可能性もあるため注意が必要です。商品の状態をできるだけ詳しく記載し、写真を複数枚掲載することで、信頼性を高めることがポイントです。
時間や手間がかかる分、じっくり販売したい方には向いている方法です。
3:リサイクルショップに持ち込む
リサイクルショップは、手軽に着物を手放せる便利な選択肢です。特に衣類やブランド品を取り扱う店舗では、着物を買い取ってもらえる可能性が高く、処分費用がかからないのも嬉しいポイントです。
ただし、利用する際には以下の点に注意しましょう。
専門知識がない場合のリスク
リサイクルショップのスタッフが着物に関する専門知識を持っていない場合があります。そのため、結城紬や加賀友禅といった希少な着物でも「一般的な和装」として低く評価される可能性があります。本来の価値が見落とされることがないよう、着物の詳細を把握しておくことがおすすめです。取り扱いの有無
一部の店舗では、着物自体を取り扱っていない場合があります。事前に店舗へ問い合わせをして確認しておくことで、無駄足を防ぐことができます。
手軽に利用できるリサイクルショップですが、大切な着物を手放す際は慎重に判断してください。
着物を無料または安価で処分する方法

1:自治体の古着回収を利用する
自治体が設置している古着回収ボックスを利用すれば、無料で簡単に着物を処分できます。回収された古着はリサイクルされることが多く、環境にも優しい選択肢として人気です。
ただし、利用する際は以下の点に注意してください。
回収ボックスの設置場所
市役所前、公共施設、スーパーの駐車場などに設置されていることが一般的です。お住まいの地域での設置場所を確認しておきましょう。回収対象外の場合がある
一部の地域では、着物が古着回収の対象外とされている場合があります。自治体の公式ウェブサイトや役所に事前に問い合わせて、確認しておくと安心です。2:知人や親戚に譲る
家族や友人に譲るのも一つの選択です。特にサイズが合う人や、和装を好む人がいる場合、喜ばれることが多いでしょう。
譲る際には、以下のポイントを押さえると、より丁寧な印象を与えられます。
クリーニングや簡単な手入れをしておく
シミやほこりを軽く取り除くだけでも、見た目が良くなり、受け取る側に好印象を与えます。一緒に譲れる小物を確認する
帯や小物が揃っていれば、セットで譲ると使いやすくなり、より喜ばれるでしょう。3:NPO団体や大学に寄付する
社会貢献に興味がある方には、NPO団体や大学への寄付がおすすめです。寄付された着物は、リユース活動や地域イベントで活用されるほか、和装サークルの学生などに大切に利用されます。
寄付の際に気をつけたいポイントは以下の2点です。
送料の確認
寄付には送料がかかる場合が多いため、事前に寄付先に確認しましょう。送料を抑えたい場合は、近くの団体やイベントを探すのもおすすめです。寄付先の具体例
・地域のNPO団体(例:着物リユースイベントを開催している団体)・地域の大学(例:和装サークルや文化イベントで活用)
着物をリメイク、またはリユース(再利用)する方法

1: 洋服や小物にリメイクする
伝統柄や美しい刺繍が施された着物は、洋服やバッグ、小物などにリメイクすることで、新しい魅力を引き出せます。リメイク専門業者に依頼すれば、プロの技で仕上げてもらえるので安心です。自分だけの特別なアイテムを作る楽しみも味わえます。2: インテリアとして活用する
布地を座布団カバーやランチョンマット、壁掛けなどに再利用すれば、着物の魅力を日常生活の中で楽しむことができます。和洋どちらのインテリアにも馴染むため、どんなお部屋にも取り入れやすいのが特徴です。処分すべき着物と価値ある着物の見分け方

着物を手放す前に、それが「処分すべき着物」なのか、それとも「価値ある着物」なのかを見極めることが大切です。次にその特徴を説明します。
処分を検討すべき着物の特徴
においがきつい、汚れや痛みがひどい
カビ臭やタバコのにおいが染み付いている着物、ひどいシミや変色、ほつれが目立つ着物は、修復が難しいため、買取やリユースが難しいケースが多いです。このような場合は、処分を視野に入れるのが良いでしょう。化学繊維やウール製の着物
ポリエステルなどの化学繊維やウール素材で作られた着物は、需要が低く、買取価格がつきにくい傾向があります。素材による需要の違いも、査定のポイントとなります。サイズが150cm以下
日本人の平均身長は戦後から約10cm伸びています。そのため、小柄な方向けの寸法が短い着物は需要が減少し、査定額がつかない場合もあります。ただし、ブランド品や希少価値のある着物なら、評価される可能性もあるので、一度業者に相談してみるのもおすすめです。価値のある着物の特徴
伝統工芸品や希少品
加賀友禅や大島紬などの伝統工芸品、また、久保田一竹や森口邦彦といった人間国宝が手掛けた作品は、非常に高い価値を持ちます。これらは希少性や文化的価値が高いため、コレクターや愛好家の間で特に需要が高まっています。
また、祖母から受け継いだ着物がアンティーク着物として高価買取されることもあります。明治や大正時代の着物には、その時代ならではのデザインや技法が施されており、歴史的な魅力を備えているため、今も多くの人々に支持されています。
証紙付きの着物
着物に付属する「証紙」は、着物の品質を保証する大切な証明書です。 産地や織元、伝統工芸品マークをはじめ、織り方(機械織りか手織りか)、使用されている原材料、染めの技法など、多くの詳細が記載されています。
証紙があることで信頼性が高まり、査定額も上がる傾向にあります。もし購入時の証紙を保管している場合は、査定の際に必ず一緒に提出しましょう。
高価な素材
絹、麻、綿などの天然素材で作られた着物は、高い評価を受けやすいです。特に絹の着物は、美しさや質感が評価されやすい一方で、保管状況によって虫食いやシミが生じることがあります。適切な保管を心掛けることで、価値を保つことができます。着物を手放す際に気を付けたい費用について

着物を手放すとき、「費用がかかるのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。特に買取業者を利用する場合、送料や手数料の有無が大きなポイントとなります。また、処分方法によっては別途費用が発生することもあるため、事前の確認が重要です。以下に注意点をまとめました。
1: 買取業者を利用する場合
多くの買取業者では、査定料や手数料が無料ですが、以下のような費用が発生する場合もあります。出張料や査定料
業者による自宅訪問や査定にかかる費用が発生するケースがあります。キャンセル料
査定後に売却をキャンセルした場合、手数料がかかることがあります。宅配買取の送料
宅配買取を利用する際、送料を負担しなければならない場合もあります。
一部の業者では、これらの費用をすべて無料としているところもありますが、そうでない業者も少なくありません。料金体系については、事前に業者のホームページを確認したり、直接問い合わせをして確認すると安心です。不明点を解消しておけば、余計なトラブルを避けられます。
2.不用品回収業者を利用する場合
不用品回収業者は、引っ越しや遺品整理のように大量の不要品を一度に処分できるのがメリットです。ただし、着物だけを回収してもらうと割高になることが多いため、他の不要品と一緒に依頼するのがおすすめです。
・単品または少量の着物を処分する場合:約9,000円程度。
・まとめて処分する場合(軽トラックプランなど):約10,000~16,000円程度。
※業者によって料金体系は異なります。
業者を選ぶ際は、複数の見積もりを取り、比較することをおすすめします。
3.寄付の場合
着物の寄付を受け付けているNPO団体やNGO団体は、多くの場合、寄付者が送料(集荷料金)を負担する必要があります。
ウェブサイト上で寄付の方法や送料に関する情報を公開していますので、寄付先の団体に事前に送料の有無を確認し、負担を見越した上で計画を立てましょう。
着物を高額で売るためのポイント

高額買取を目指すためには、いくつかの工夫が必要です。以下の3つのコツを押さえて、より良い条件で着物を手放しましょう。
高額買取を目指す3つのコツ
1.小物や帯など同時に査定する
着物の査定では、帯や下駄、かんざし、収納袋などの付属品も評価の対象になることがあります。関連アイテムを一緒に持参することで、査定額がアップすることも少なくありません。査定前に関連アイテムを整理し、忘れずに準備しておきましょう。2.需要が高まるタイミングを狙う
着物にも需要が高まる時期があります。例えば、夏用の着物や帯は(6~8月)に、卒業式や入学式シーズン(3~4月)には訪問着や振袖が高値で売れる傾向にあります。こうした需要のピークを意識して売却することで、より良い条件で手放すことができます。3.評判の良い専門業者を選ぶ
高額査定を得るためには、専門知識が豊富な業者に依頼することが大切です。経験豊富な査定スタッフが在籍している業者なら、着物の価値を丁寧に評価してもらえます。口コミや買取実績、利用者の声などをチェックし、信頼できる業者を選びましょう。
少しの工夫で査定額は大きく変わります。ぜひこれらのポイントを活用して、大切な着物を納得のいく形で手放してください。
まとめ
本記事では、着物を無料で処分する方法から高額買取のコツまで、具体的な方法を詳しくご紹介しました。
ぜひ本記事の内容を参考に、ご自身の状況や希望に合った最適な方法を見つけてください。大切な着物を未来につなげる行動を始めることで、新しい価値と出会えるはずです。
あなたの着物が、新たな誰かの生活を彩るきっかけとなることを願っています。